素晴らしき旅・毎日が新発見 !!!

これまでマレーシア、インド、ラオス、カンボジア、中国に仕事で20年近く滞在しました。その間にタイ、ベトナム、インドネシア、モルディブ、シンガポールなども訪問しました。それらの国々で体験したり感動したりした素晴らしいことや珍しいことを皆様にご紹介させていただきます。

デリー・賃貸住宅事情(記:1999年1月下旬)

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当時、借りていた家。2階に貸主、1階に私が住んでいた。

 デリーへ着てから2ヶ月近くたちますが、やっと家が決まりました。こんなに長くかかろうとは夢にも思っていませんでした。インドならではのトラブルに見舞われたために、こんなに長く時間がかかってしまいました。

 最初に決めた家は、家主と細かい条件についても合意して、夜、契約書にサインする約束だったのが、その日の朝、突然キャンセルされてしまいました。むこうは理由をはっきりとは言いませんでしたが、どうやらもっと高い家賃で借りるという人が現れたからのようです。流石、計算高いインド人!

 また一から出直しで、次に見つけた家の家主とは、すぐに話がまとまり、「これで一件落着!」と安心していたら、今度はその家はなんと三人の家主が分割登記していたというわけで、三人のうちの一人が契約に反対して、また話が流れてしまいました。

 ここまでで、もう疲れてしまいました。思わぬところでどんでん返しを喰うのがインドです。新学期も始まって、自由になる時間も少なくなり、おちおち家探しもしていられない状態になりましたが、何とか3軒目の家で契約がまとまったという次第です。

 「家主といかにうまくやっていくか」ではなくて、「いかに運良くいい家主に当たるか」がインドで快適に生活していくための条件だそうですが、これはもう「くじ引き」のようなもので、こちらには選択権はありません。私の家の家主がいい人か、悪い人か、まだ分かりませんが、引っ越したらすぐに判明するでしょう。何故なら、私が一階で、家主が二階に住んでいるのですから。

 家の賃貸契約で驚いたことは、なんと「家賃一年分を前払い」ということです。ひどいところでは「家賃二年分を前払い」という家主もいます。人を信用していないというか、がめついというか、こんなところにもお国柄が出ているような気がします。

 家主との関係では色々と面白い話がありますが、ひとつ紹介しましょう。

『家主に電気を盗まれた話』(ある駐在員の経験)
 途方もない電気料金の請求書を見て不審に思い、家主に「調べてくれ」と言ったところ、「何も怪しいことはない」という自信たっぷりの返事。2~3ヶ月たってもそんなことが続くので、信用できる電気工に調べてもらうことにしました。自分の家の電源を元から切って、電気メーターを見てみると、なんと凄い勢いでくるくると回っています。家主を連れてきて、「どうなっているんだ」と問い詰めた結果、家主の家の配線が全て駐在員の家の配電盤につながっていることが判明しました。しかし、家主は自分の非は少しも認めず、一言「この建物を建てたとき、電気工が配線を間違えたんだ!」 

 とにかく、インドは疲れます!!!